めんどくさい百合おじブログ

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めんどくさい百合おじさんが百合について語ります

【感想】「やがて君になる 佐伯沙弥香について(2)」何故君が七海燈子に踏み込めなかったのか、何故交わることを諦めたのかァ!

その答えはただ一つ・・・

佐伯沙弥香ァ!君が今までの人生で・・・

”好き”を知ってしまった人間だからだああああ!!

(ターニッォン)アーハハハハハアーハハハハ(ソウウエキサーイエキサーイ)ハハハハハ!!!

 

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どうも、百合おじです。

今回はそんな(?)佐伯沙弥香が高校生になってまた新しい恋を知り、苦悩と迷いと後悔が詰め込まれた「やがて君になる 佐伯沙弥香について(2)」の感想です。

 

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※原作第40話「わたしの好きな人」を見てから読了することを強くオススメします。

 

前回の感想

 

はじめに

 

なんでもう3巻の刊行まで決まってるんですかね!?

 

 

 

 

いくらなんでも佐伯 沙弥香が人気すぎる。

原作1巻の頃から「巨大感情」の持ち主として話題になってはいたものの

まさかスピンオフ小説が3巻まで発売される程の人気キャラになるとは

原作者の仲谷先生も予想していなかったのではないでしょうか?

 

そんな(大人気キャラの)沙弥香と(侑と出会う前の)燈子が1年生の頃の話が本作では主に描かれています。

これを読むと

「ああ、沙弥香は侑に負けるべくして負けたのだな」

とどうしても考えてしまいますね。

以下、本編の感想です。

 

佐伯 沙弥香の敗因

 

中学で初めて人を好きになり、その人を好きになるにつれて今までの自分とは違う自分に”変わること”を経験した沙弥香。

そんな彼女は先輩がクズだったとはいえ結果的に「失敗」してしまいました。

高校生になって「今度こそ失敗はしない」と誓って抱いた恋も

確かに相手の心には届いたものの、結果として「沙弥香が望む理想像」にはなりませんでした。

 

何故、一度失敗を経験した佐伯 沙弥香がまたしても恋に破れたのか?

その理由は冒頭の茶番で述べた通り

「”好き”を知っていたから」

に尽きると思います。

「好き」を知ってしまっていたが故に「誰も好きになることがない」七海燈子に踏み込めなかった。平行線でいることを望んでしまった。

「いつか七海燈子に”その時(好きという感情を理解した時)”が来たら、いつも傍にいる自分を選んでくれるかもしれない」

という”未来”に望みを託して”今を諦めてしまった沙弥香には、初めから燈子と結ばれることはなかった思います。

 

その選択をしてしまったが故に、原作同様自身と燈子が2年生になって

すぐに現れた「小糸 侑」によって全てが変えられてしまったわけで。

沙弥香は侑と違いその感情を”持っていたこと”が敗因になってしまったのは

「七海燈子」という人間が如何に歪んでいたかが改めてわかりますね。

 

吉田愛果と五十嵐みどりについて

この二人好きですねぇ!!!!

 

はい。

この二人は沙弥香と燈子のクラスメートであり、共通の友人です。

原作7巻のおまけマンガの二人ですね。

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今回の「~について(2)」でこの二人が

・高校生になってからの友達

・入学して僅か一週間で一つの椅子に二人で座る

という設定が明かされて椅子から転げ落ちてしまいました。

7巻のおまけマンガでシリアスな本編とは裏腹に癒やしを与えてくれた二人ですが

こっちで二人揃って掘り下げられると流石にニヤニヤしてしまいますね。

くっついて欲しい、欲しくないは置いといても、この二人には今後もお弁当のこんにゃくを食べあってイチャイチャしてほしいです。

 

佐伯 沙弥香の今後

上記の「~ついて(3)」の発売決定ツイートを見た後に僕は(2)を読み始めたので、てっきり「大学生になった沙弥香の話は(3)の方で描かれるのか~」と思っていたら

あるんですよ。(2)の方でも。

何なら数ページとはいえ高校3年生になった沙弥香も描かれていてそこで侑と燈子は・・・

 

そんな大学生編では2年になった沙弥香が人気が少ない大学の校舎のベンチで

「泣き腫らした女の子」偶然バッタリ出会います。

その女の子は沙弥香と同じ講義を取っていて、その講義で沙弥香と再び顔を合わせると「1歳年下の後輩」という事実を語り、沙弥香と打ち解けあったところで(2)が終わります。

 

どう考えても理子×都のセルフオマージュ(?)です。

本当にどうもありがとうございました。

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「大学生になっても、その先でも。私はまた失敗するのかもしれない。それでも人を好きになるということを、もっと知ってみたい。巡り合ってみたい。」

と沙弥香は「人を”好き”」になるということから逃げず、諦めずに進んでいく姿が(2)の最後に描かれています。

既に(3)の発売が決まってるとはいえ

佐伯沙弥香にはどうか幸せになってほしい。

これは僕だけではなく、ここまで「やがて君になる」というコンテンツに触れてきたオタクの誰もが思うことではないでしょうか?

もし原作のラストが(2)や(3)と同様の後日談になるのならば、こちらだけでなく原作の方でも沙弥香が元気にやってる姿が見たいですね。

 

おわりに

原作7巻の勇姿、(1)(2)での迷いと苦悩。

どこをとっても佐伯 沙弥香という人物が好きです。

メイン二人とは裏腹に「やがて君になる」で誰よりも”人間臭いところ”が1読者として

惹かれてしまいました。

もういっそのこと(3)では例の後輩ちゃんとイチャイチャするだけで中身すっからかんでも文句ないですね。

 

おわり