※注意
ガッツリネタバレしてます!!
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どうも、上映中にあまりにも言葉にならなくて頭を抱えた百合おじです。
「リズと青い鳥」本当に見てよかった・・・
元々の「響け!ユーフォニアム」も一期、二期と視聴していて、麗奈と久美子の関係にあああああ!とか言ってたわけなので今回も期待して見に行ったわけですが・・・
正直、アニメ本編の比にならない程の百合をぶつけられてしまって完全に言葉の紡ぎ方を忘れました。
本編で「みぞれはずるいよ、本当にずるい」という台詞を希美が言うのですが
僕も見終わった後にそれ!!!!!!!!!としか言い様がないぐらい鎧塚みぞれさんがずるい映画だと思います。
以下、感想的なやつ
・あらすじ
———ずっとずっと、そばにいて———
童話の物語に自分たちを重ねながら、日々を過ごしていく二人。
みぞれがリズで、希美が青い鳥。
でも……。
どこか噛み合わない歯車は、噛み合う一瞬を求め、まわり続ける
この公式サイトのあらすじ通り、この作品のミソは
「どこか噛み合わない二人がラストの一瞬で噛み合うこと」
に全てが詰まってると思う。
・冒頭の希美とみぞれの足音、下駄箱を開ける音の違い
・常に笑顔で有効的な希美と希美以外に興味を示さないみぞれの対比
・そもそものお互いの「好き」という感情の違い
というように「特別」ではあるけれど、傍から見るとどこか違和感があるような二人の関係を「リズと青い鳥」という曲(童話)に重ねて表現する姿が魅力的な映画でした。
希美のこと絶対に離したくないと思うみぞれがリズ、それを掻い潜って羽ばたいてしまいそうな希美が青い鳥
という認識が
音楽の才能があって広い世界に旅立つことができるみぞれが青い鳥、のぞみを大事に思うからこそ自分のエゴで束縛したくない希美がリズ
ということに気づいた二人の演出には鳥肌が立った。
この認識が変わったことで「リズと青い鳥」の第三楽章、オーボエとフルートのソロが桁違いの出来になるシーンは”音楽”としての要素が上手く活きてたなぁと言ったところ。
「希美が決めたことだから」と言って二人で音大を目指すことになったものの、本当に実力があるのはみぞれの方で、それに気づいてしまった希美のぐちゃぐちゃした感情の表現や「大好きのハグ」のような女の子同士だからできるようなことと言った、所謂「女性にしかわからない感覚」を表現するのが山田尚子監督は本当に上手い。
原作者の武田先生と、山田監督へのインタビュー、是非読んで頂きたい。
こちらのインタビューでカメラワークについて聞かれたときの
>山田 『リズと青い鳥』で映し出しているのは、みぞれと希美という2人の秘密事なんです。2人からしたらあまり人には見せたくないものなんじゃないかと。
だから、彼女たちの尊厳を守りたいというか、彼女たちにぐいぐいカメラを向けないように気を使いました。椅子だったり机だったり、2人に気づかれないような場所からの映し方を意識しています。
——映画を観ている側として、ちょっとでも物音を立てると映像が止まってしまうんじゃないかという緊張感がありました。
山田 こちらがいるのに気づかれると、みぞれと希美が話すのをやめちゃいそうなんですよ。やめるというか、たぶんほかの話をしはじめちゃうでしょうね。
だから望遠カメラですごく遠くから、ひっそりとのぞき見するイメージでした。
これを見た僕「天才だ~~~~~!!!!」
やはり自分が男であるからこそ、こういう部分がより一層気になる(惹かれる)のは間違いないということを改めて自覚しました。
早くこの世界のモブ男になりたい。
それと最後に一つ言わせてください
みぞれからの「大好きのハグ」のシーンが好きすぎる!!
どこか噛み合わないとか、みぞれの才能に気づいてしまう希美とか、何となく大学決めたとか、そんなこと引っくるめても
「希美は私の特別。」
と言い切ってしまう鎧塚みぞれ、君は最高だよ。
このシーンに全てが詰まっていて、僕はこのシーンで完全にやられた。
みぞれのハグに応えるように希美もちゃんと抱き返すシーンとか本当に堪らなかったよ。
歪な関係だろうと、これから別々の大学に進もうと、僕はこの二人が幸せになって欲しい。ただそれだけ。
早くBD出してください。
おわり